このFIGURE 9はA47ヘッドホンアンプの元祖となっているようだ。
データシートからちょっと拝借
R1とR2の値が分からないから、ここは一般的に利得3倍のヘッドホンアンプを想定して5.1kと10kにする。
評価回路はこんな感じ。
Fig9.の評価回路
なるべくデータシートに忠実に再現することにする。
JJ47の評価回路
Fig9.は(たぶん)データシート通り±15V、JJ47はクロストーク対策で電源とシリアルに33Ωが入ってるから約1V低下して±14Vとする。
評価は全て32Ω負荷で、2Vpp出力時の結果である。
先ずは、歪率から。JJ47は出力抵抗の47Ωが負帰還の外にあるから歪率は不利なはずだ。
Fig9.の歪率
0.000028%とさすがに低い。TIが堂々とデータシートに載っけてるだけはある。
JJ47の歪率
0.000033%。予想通りFig9.より悪いが、そこまでの差は無い。僅か0.000005%の違いだ。
周波数特性も見てみよう。
Fig9.の周波数特性
おやおや、なんだか高域が暴れてる。2MHz付近にピークもある。
JJ47の周波数特性
少々急だが1MHz付近からストンと落ちてる。高域の暴れもピークも無く、素直な特性だ。
JJ47は、特性的にはFig9.と同じか上回っている部分もある。
なかなか良いではないか!
最後にZobelフィルタの効果を、これは実測値で比較してみる。測定はRAMMを使った。
Zobelなし
高域のクネクネは、測定に使っているUSBオーディオUCA222の癖だからしょうがない。おそらくクネクネがなければ低域から高域までフラットだろう。
Zobelあり
10KHz付近から落ち込んでるのがハッキリわかる。
普段使いのAKG K550は、10kHz付近からインピーダンスがグングン上がるのだ。その影響で高域がイガイガ…よく言われる女性ボーカルの「サ行」が不快に感じたり、高域が刺さる感じがするのを、このZobelフィルタが抑え込んで、結果としてフラットになっている(と思いたい)。
実際、Zobelありの方が上から下まで素直な音で、イガイガ感が完全に無くなる。これは実聴して感じたことだ。
Zobelフィルタの定数は、各ヘッドホンに合わせた値じゃないと意味がないが、なんとなく対象のヘッドホンの公称インピーダンス+0~5Ωの抵抗と、0.1uのフィルムコンデンサでなんとかなる気がする。
よく、10Ω抵抗と0.1uのを見かけるが、あれはスピーカー向けの定数ではないかと思う。スピーカーのインピーダンスって、4~8Ωが多いし。
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