2015年12月29日火曜日

非コンプリメンタリなMOS-FETでヘッドホンアンプを作る2(★★★★お勧め)

以前に作った非コンプリMOS-FET出力段のヘッドホンアンプが、初段にオペアンプを使っていたためディスクリートで作ってみた。差動入力はJJお気に入りの2SC2240である。基本に忠実を心がけ、再現性が高い回路を組んだつもり。「定本」を読めば直ぐに理解できる回路であろう。

基本に忠実
※VR2は、調整前に抵抗値が1kΩぐらいにセットしておくこと。

やっぱり2SC2240は良い音である。
全体的に非常にクリアかつクリーンな音、解像度が高い。そして、低域~高域までのバランスも良い。


完成形

ディスクリートは作るのが楽しい。シムシティをやってるような(笑)


音出し&調整中

定電流回路にLEDを使うと可愛く光って楽しい。
入力Cは、奮発してニッセイMMTの3.3u。基板上で一番高価なパーツだ(笑)


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年11月24日火曜日

前々記事のヘッドホンアンプの特性を測定してみる(その2)

前々記事で作ったヘッドホンアンプ(以下HPA)の終段アイドル電流を30mAから60mAへ増やしてみた。

比較表

クロストーク値以外は、特性が向上か横ばいとなった。
frequency responseが一桁良くなっているのは、終段のMOS-FETが線形動作領域で動いているということか。
また、50Hz付近で特性が悪かったため、
 
・電源トランス-電源回路(整流+平滑化+定電圧化)
・電源回路-HPA回路

間の配線を最短にしたところ、


50Hzのノイズが減少

50Hzのノイズが-100dBを超えなくなった。
こうやって検証して改善した部分が、実際の測定結果として現れるのはとても嬉しい。

アイドル電流を60mAとしたところ、終段MOS-FETの温度が(放熱器付きで)50度に満たないぐらいだった。まったく問題無い範囲だろう。
ちなみに、30mAの時は40度前半だった。

これ以上流しても、そう劇的な変化は見られないため、アイドル電流は60mAでFIXとした。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年11月17日火曜日

前記事のヘッドホンアンプの特性を測定してみる(★★★★★お勧め)

前記事で作ったヘッドホンアンプ(以下HPA)の特性をRMAAを使って測定してみた。

先ずはSummary

これだけ見ると平凡な特性である。
しかし、この特性を測定するためには、PCとHPAの間にUSBオーディオデバイス(ベリンガー)があるのだが、このデバイスの性能が良くないのだ。
並べて比較してみよう。

ベリンガーとの比較

この左列のベリンガーの数値は、自分自身をループバックして測定したものである。したがって、理論上この数値が表現上の上限となってしまう。
この表を見て分かる通り、frequency response(周波数応答?)以外は、誤差範囲と言って良いほど数値に変化が無い。つまり、ベリンガーのせいで本当の特性が隠されているのだ。
ノイズレベルの比較グラフを見てみよう。

ノイズレベル比較

白がベリンガー、緑が前記事のHPAである。
緑から白を除算してみると、ほとんどノイズが残らないであろう。
50Hzにあるノイズは、HPAがトランスから電源を取っているための、AC100Vラインからのノイズである(JJは関東圏住まいなので)。それでも-100dBを少し超えるくらいだから、聴感上は全く問題にならない値である。
おそらく生の特性では、ノイズレベルは-100dBを下回り、ダイナミックレンジは100dBを上回っているのではないか。

この傾向は歪率も同じである。終段にMOS-FETを使っているが、アイドル電流は30mA(現在は60mA)程度である。MOS-FETの線形領域に達してないはず※であるが、そこはオペアンプのNFBに任せて、歪みはバッサリ補正してくれる。
本当の歪率は、上記の比較表で単純に引き算した値、0.050-0.045=0.005に近いのではないだろうか。
※もしかすると達しているかもしれないが、MOS-FETのデータシートのグラフのオーダーが大きすぎて、立ち上がりから線形領域までの電流が読み取れない(笑)

また、このHPAは入力Cに、0.22uFのフィルムコンデンサを並列に5つ入れてある。最初は異種コンデンサ(電解コン+フィルムコン等)の組み合わせを考えたが、組み合わせのチューニングが面倒なのと、もしかするとクロスオーバー歪みが出るかもしれないため、まったく同じ特性のフィルムコンデンサを並列にする試みをしたのである。


入力C(笑)
いくつかの抵抗は立体配線だ(笑)

この試みは大成功と言える。
特性は良いが、低容量なため安価な、どこでも売ってる積層フィルムコンデンサを使えるメリットがある。そして並列接続なため、応答速度に寄与している可能性もある。

とにかく、左右の分離と音の分離が良く、ノイズと歪みも皆無な、ダイナミックレンジと音場の広がりが良い、とても良いHAPに仕上がった。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年11月9日月曜日

非コンプリメンタリなMOS-FETでヘッドホンアンプを作る(★★★★★お勧め)

コンプリメンタリなMOS-FETの入手が困難になってきている。
若松なんかでコンプリを売りにしたMOS-FETのペアなんて、1ペアで千数百円以上はする。。。辛うじてチップだといくつかあるが、実装が面倒だし、あまり電流を流せなくてミスるとすぐ燃えるw

ということで、非コンプリメンタリなMOS-FETのペアを終段として、ヘッドホンアンプを作ってみた。要するに、同じような特性のNchとPchの安価なMOS-FETを見つければ出来たも同然だ!


非コンプリ終段

電力増幅段に、2SK2232と2SJ334を使ったプッシュプル回路だ。
この2SK2232と2SJ334、コンプリメンタリと言って良いぐらい同じような特性だ。
それに秋月に置いてあって、1個100~150円と安価である。
アイドルは、30mA(現在は60mA)ほど流れるように10kBの可変抵抗を設定してある。


実装後

オペアンプ以外は全て一般品。一部、手持ちで同一種で抵抗値が揃わず、無駄に金属被膜抵抗を使っているw
この中で一番高価なのは、3.3pのマイカコンだろう。

その音は、久々のホームラン級である。神レベル(当人比)
このオペアンプの音は好きだ。

入力Cと終段FETのおかげで、恐ろしくクロストーク性能が良い。
左右の分離と音の分離が良く、解像度が高くダイナミックレンジが広いヘッドホンアンプとなった。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年10月25日日曜日

MOS-FET複合チップ(Si6544DQ)を使ったヘッドホンアンプ(★★★お勧め)

ずーっと以前から気になっていた、秋月に置いてあるSi6544DQ。N-ChとP-ChのMOS-FETが1つのパッケージに収まっている。
気になっているだけで使わなかったのは、その大きさ。


真ん中のチップがSi6544DQ

左隣はお決まりの2SC1815。およそ2mm幅内に4本のピンが…
これをDIP化するのが面倒で、使わなかったのだ。

DIP化&Trと熱結合

DIP化ついでに、バイアス生成用の2SC1815と熱結合。
ここまでくれば、もう出来たも同然!


回路図忘れてた

オペアンプを反転入力で使って、利得無しのバッファアンプだ。


完成!

Si6544DQのDIP化さえ出来てしまえば、割と単純・簡単な実装だ。
Si6544DQのアイドル電流は20mA流すように10kBのボリュームで調整してある。この10kB、実装前に抵抗値が最小値となるように回し切っておこう。そうしないと、実装後の電源オンでいきなりSi6544DQが燃えてしまうであろう(笑)

その音は、ダイナミックレンジが広く、ノイズレベルが低い、とてもクリアな音である♪
調整ミスると燃えるから★は3つで(笑)


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年9月20日日曜日

ヘッドホンアンプに利得は必要なのか?(★★★★お勧め)

JJは大昔はDENONのウッドフレームのレコードプレイヤーで音楽を聴いていたのだが、何回かの引っ越しを経て、住宅事情等もあり手放してしまった。
それからは、PCから制御できるのが便利で据え置き型のネットワークプレイヤーを使っていた。つまり妥協の産物で圧縮音源を聴いていたのだ。

ふとしたご縁から、DENONの据え置き型の巨大なCD/DVD/BDプレイヤー(DVD-3800BD)をいただき、最近はもっぱらこれでCDを聴いている。BDのピックアップが死んでるが、CDを聴くには十二分な音を出してくれる。

ここで気がついたのが、ネットワークプレイヤーとCDプレイヤーのライン出力値の違いである。ネットワークプレイヤーのライン出力は最大1.4Vrmsの出力(実測値)であるが、CDプレイヤーのそれは、2.0Vrms(カタログ値)である。
※プレイヤー側の出力インピーダンスも関係してくるが、ややこしくなるのでここでは触れない。

ネットワークプレイヤーのライン出力値は手元(PC)で音量調整ができるが、CDプレイヤーのライン出力値は固定である。つまり、CDプレイヤーでは、常に最大出力の信号が送出されている。したがって、数倍の利得を持つヘッドホンアンプを繋ぐと、アンプのボリューム位置が時計の針で言うと、もう9時の位置で爆音になってしまうのだ。

0dBなバッファ型のヘッドホンアンプなら問題が少し解決するが、(アンプの作りにもよるが)負帰還が掛からない分、歪率が悪くなったり、(アンプの作りにもよるが)入出力Cによる味付けにも善し悪しが出てくる。

電流も取り出せて、負帰還によって歪率も低く抑えたい…との欲求により、次のような回路を考えてみた。


オペアンプを反転入力で使う

何のことは無い、オペアンプを利得1倍の反転入力で使い、出力段にトランジスタのバッファを追加したもの。ポイントとしては、

・FET入力型のオペアンプを利得1倍の反転入力として使う
・帰還抵抗に位相補償Cを並列に入れ、高域の安定度を図る
・バッファ部の電源は、クロストーク対策としてCRフィルタ(51Ω+1,000u)を介する

巷の作例では、そのほとんどがオペアンプを非反転入力で使っているが、反転入力で使うと高域のガヤガヤした感じが和らぐような傾向があるようだ。これも実際に聴いてみて実感している。高域はスッキリとしているが、各楽器の分離が良い音である。


シミュレーションした周波数特性

入力Cが無いおかげて低域の減衰が無く、高域は位相補償がほどよく効いて素直に落ちている。歪みはどうなっているだろうか?


高調波歪みが少し(1Vp-p出力時)

5次まで高調波歪みが出ているが、3次でも-120dBまで低い。聴覚上で感じることは無いであろう。全高調波歪は、
Total Harmonic Distortion: 0.000127%
であった。

当初の目論見通り、ボリューム位置が2時ぐらいまで回せるようになり、CDプレイヤーの音から、何も足さず何も引かない、とても素直で癖の無い音のように感じる。

オペアンプを使うと作るのが楽でよい。


パーツレイアウト

作って直ぐ、DVD-3800BDをいただいたお礼に送付してしまったので、基板等の写真を撮り忘れてしまった。。。その音の評価を待ってみよう。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年8月2日日曜日

2SC2655/2SA1020を使ったヘッドホンアンプ(★★★★お勧め)

秋月から面白そうなトランジスタが出てたからヘッドホンアンプ作ってみた。
見るからに良さ気。



ここはシンプルな回路で。

LEDは高輝度タイプ

教科書に載ってそうな原始的なオペアンプの回路だ。


LEDが明るすぎw

これはメチャメチャいい音だわ。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年6月29日月曜日

安い・簡単・音が良いヘッドホンアンプ、解説など

この回路、


入力段がjFETで出力段がトランジスタの2段構成になっている。
最初はトランジスタ1段のみで検討していたが、トランジスタのエミッタフォロアは、入力インピーダンスが低くなってしまう。高々数kじゃないだろうか。

アンプ入力の手前にはボリュームがあるのだが、標準的な値はAカーブの10k以上だろう。そうすると、ボリュームの値>アンプの入力インピーダンスとなって、ボリュームを回すという音量制御が感覚と合わなくなるのだ。

jFETはゲートに電流が流れないから、このアンプの入力インピーダンスは、390kと680kの並列接続と同じ値となり約248kにもなる。10kのボリュームから見たらもの凄い高抵抗となるから、ちゃんと自分自身の抵抗分割比で電圧の制御ができるのだ。

あとは、ダイオードの中でもVfが高い1SS178を3つ使って2V弱の定電圧を作り出し、その2V弱をリファレンスとして入出力段のjFETとトランジスタへ定電流を流している。

ただそれだけの回路である。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年6月28日日曜日

安い・簡単・音が良いヘッドホンアンプ(★×10お勧め)

特別なパーツを使わず、いかに安く作れるかをテーマに考えてみた。


1ch分

秋月と千石でパーツを買って、アンプ部のみで858円であった。
実際には既に持っているパーツ(フィルムコンや2SC1815、ダイオード等)があったため、もっと安く済んでいる。これを全て秋月で買うと612円まで下がる。
※あ、2連10kAカーブボリュームが抜けてた。既に持ってたから。。。

秋月+千石
パーツ単価個数価格備考
2SK117(Y)30260秋月。5個バック150円
2SC1815(Y)8216秋月。10個バック80円
2SC3421(O)254100秋月。4個バック100円
1SS178166秋月。100個バック100円
積層フィルムコンデンサ20240秋月。10個バック200円
ユニバーサル基板Bタイプ1201120秋月。1個売り
2Pターミナルブロック小20120秋月。1個売り
3Pターミナルブロック小30260秋月。1個売り
カーボン抵抗1610160千石。1個売り
4.7u/25V電解コンデンサ11222千石。1個売り。東信UTES
1000u/25V電解コンデンサ532106千石。1個売り。東信UTES
2200u/25V電解コンデンサ742148千石。1個売り。東信UTES
合計858
秋月+千石


秋月のみ
パーツ単価個数価格備考
2SK117(Y)30260秋月。5個バック150円
2SC1815(Y)8216秋月。10個バック80円
2SC3421(O)254100秋月。4個バック100円
1SS178166秋月。100個バック100円
積層フィルムコンデンサ20240秋月。10個バック200円
ユニバーサル基板Bタイプ1201120秋月。1個売り
2Pターミナルブロック小20120秋月。1個売り
3Pターミナルブロック小30260秋月。1個売り
カーボン抵抗11010秋月。100個パック100円
4.7u/50V電解コンデンサ10220秋月。1個売り。ルビコンPK
1000u/25V電解コンデンサ30260秋月。1個売り。ルビコンPK
2200u/35V電解コンデンサ502100秋月。1個売り。ニッケミLXJ
合計612
秋月のみ

秋月は電解コンデンサが同じシリーズで容量を揃えられないのがイマイチ。耐電圧も揃わないし。実際にはパック売りがあるため、1から全部揃えるともっと高くなるのだが、抵抗類まで1個売りしてる千石を上手く活用するとコスト抑えることができる。


パーツレイアウト

半分ネタで作ったのだが、これがビックリするぐらい良い音だった!
本当にビックリした。
このヘッドホンアンプが定価79,800円なのを知って、ピュア?オーディオの奥深い闇の世界を感じることができる。。。(これ、原価2,000円いかないんジャマイカ。きっと、ケース代が7万円なんだろうw)


音出し中

見ての通り基板スカスカ。
安いし簡単だし、ビックリする音だし、コスパが非常に高い。
単電源なため、12V/0.5AぐらいのACアダプタでもOK。
(ACアダプタの性能に左右される面はある。特にノイズは)

EFTやトランジスタ、ダイオードは全くの無選別。
初心者にも再現性が高く作れると思う。

一般品の電解コンデンサは色付けが無く、素直でスッキリした音である。
JJは信号ラインへの電解コンデンサ利用は敬遠していたが、最近は考え方が変わってきた。電気的な特性と音の善し悪しは比例しないのだ。

上級者も騙されたと思って作ってみて欲しい。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年6月16日火曜日

オペアンプとエミッタフォロアのいいとこ取り、実装編(イマイチ)

前々回の記事で構想したヘッドホンアンプを実装してみた。
最終的な回路図は次の通り。
オペアンプはちょっと高価なOPA2604を奢ってみた。秋月で1個300円は高級品の部類に入るだろうw

片Chのみ

ゲインは1.5倍。0dB(1倍)でも十分な音量が取れることが分かったため、ゲインは低めだ。ヘッドホンのインピーダンスは30~40Ωを想定している。


実装中1

入力部やジャンパ、オペアンプの電源部が済んだところ。


実装中2

オペアンプのソケットと、負帰還、定電流回路の一部を実装したところ。
シムシティみたいで楽しい。残りはトランジスタと電源用コンデンサ、出力Cを残すのみ。

実装完了後の絵を撮り忘れてケースへ入れてしまった。。。

予想に反して、オペアンプよりトランジスタが支配的な音のような気がする。
JJの主観で、トランジスタとMOS-FETの違いは、

 MOS-FET:ダイナミックで綺麗な音
 トランジスタ:野太くて迫力がある音

ではないだろうか。
このアンプも野太い音がする。野太い音が迫ってくる感じだ。
ロックもいいし、オーケストラを聴いても合っている。ライブ感と言うのだろうか。
当分メインのヘッドホンアンプになりそうだ。

なんだか聴き込んでくるうちにイマイチ感が出てきた。
音声信号がオペアンプを通るとダメだ。やっぱり平面的な、広がりが無い音になってしまっている。1石MOS-FETのソースフォロワーのアンプに戻そう。

※もし作ってみたい人は、コメントを入れてもらえればパーツレイアウトを公開します。できれば、しっかりした電源を用意できて、アルミケースへ入れてケースへGNDを落とせる人で!


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年6月15日月曜日

カーバッテリーの充電器を作成

久しく車を動かしてなく、さぁ買い物に行こう!とキーを回すと。。。
バッテリーが干上がっていた。
駐車場が奥まっていて、近くに走ってる(走りそうな)車もなく、バッテリーを取り出して充電することを考える。
と言っても、鉛蓄電池の充電器なんて持ってないから、無いものは作るしかないので作ってみることに。
秋月で鉛蓄電池の充電器キットが売られてて、回路図が公開されてたから部品集めて作ってみた。
JJの車はヨーロッパ車なので、バッテリーの規格がDIN準拠らしい。JISと比べるとユルい規格のようだ。JJ車のバッテリーは、

 12V/20H/60AH (DIN)

これは、放電時間20時間で1時間あたり3A流せますよってことらしい。JISでは20時間じゃなくて5時間の放電時間らしいからJIS規格で表記すると、

 12V/5H/15AH (JIS)

となるのかな!?
とりあえず、10時間1.5Aの電流を流せば充電できそうだ。たぶん。
(間違ってるかも。。。)

回路図を起こす。


大丈夫かな。。。

ダーリントントランジスタの2SD2083はかなり発熱しそうだ。
大きな放熱器を取り付けてあげよう。
調整方法は、

  1. 最初バッテリーを繋いでない状態でVR1を回し、出力電圧を13.68Vに設定する
  2. バッテリーを繋いで1Ωセメント抵抗器の両端が1.5VになるようにVR2を回して設定する

で調整完了。


できた


絶賛充電中

数時間充電してみて、バッテリーの電圧が11.29V→12.48Vまで上がったから、ちゃんと充電できているようだ。
2SD2083は絶賛発熱中で、放熱器を付けた状態で74度になっている。まぁ、この手のパワートランジスタで74度はヌルい方だろう。

真似する場合は自己責任で!


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年6月8日月曜日

オペアンプとエミッタフォロアのいいとこ取り、構想。

最近は、1石のソースフォロワやエミッタフォロアのダイナミックな音に魅了されている。しかし、オペアンプで負帰還を掛けた時の歪率の低さも捨てがたい。
ということで、オペアンプで低歪率と高精度定電流、トランジスタのエミッタフォロアのダイナミックさをいいとこ取りしてみよう。


こんな形だろう

オペアンプの負帰還を使った高精度な定電流源でトランジスタをドライブし、歪率もオペアンプの負帰還で一網打尽。
シミュレーション結果では、2Vp-p時の歪率は、

Total Harmonic Distortion: 0.000068%

小数点以下にゼロが4つも並んでいる。
はたして、いいとこ取りしたヘッドホンアンプが出来るのだろうか。
オペアンプが支配的な音になるとイマイチ平面的な感じがする傾向だが。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年5月31日日曜日

高精度定電流回路を用いた、MOS-FETヘッドホンアンプ

オペアンプを使った(無駄に)高精度な定電流回路を使ったMOS-FETのソースフォロワーなヘッドホンアンプ。

もはやSimpleではない


実装後

全体像
※全体像は、まだ片方を断熱処理してない状態。

MOS-FETとトランジスタ自体の熱は、十分に素子の許容範囲内だが、近くのコンデンサへの悪影響を考慮して百均の保温袋?を切り出してコンデンサへ貼り付けてみた。


実装図

(無駄に)高精度定電流であることがプラシーボ効果を呼び、とても良い音だw


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年5月27日水曜日

Simple is Best! なヘッドホンアンプの特性改善

前回のヘッドホンアンプをシミュレーションで特性を見てみた。


評価回路

定電流源はトランジスタ1石の簡単なものである。
2Vpp出力時の歪率は、Total Harmonic Distortion: 0.008997%だった。
この10Ωに流れている電流を観察すると、


電流の揺らぎ

その幅は小さいものの出力に応じて電流が揺らいでいた。
定電流じゃないじゃんw

そこでオペアンプの登場。


高精度定電流回路

エミッタ抵抗が半端なのは、前回の回路と条件(定電流値)を合わせるため。
この28.7Ωに流れている電流を観察すると、


揺るぎない電流値

素晴らしい。これぞ定電流回路だ。オペアンプのフィードバック最強!
2Vpp出力時の歪率は、Total Harmonic Distortion: 0.008670%。
ちょっと改善。ちょっと残念。。。定電流の揺らぎは歪率に効果大と思っていたのだが。
MOS-FETは、電源電圧付近で動作させると特性が良いと聞いたことがあるような…初段のバイアス抵抗180kを150kに変更してみる。


さらに改善

入力C(1u)を通過した直後の波形を見てみよう。


約10.8Vまでスイング

ヘッドクリアランスも欲しいし、電源電圧は12Vだからこの辺りが限界か。
さらに改善後の歪率は、Total Harmonic Distortion: 0.007791%であった。なかなか良い値だ。無帰還でここまで良く頑張った。作らねばなるまい。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年5月24日日曜日

Simple is Best! なヘッドホンアンプの作成 改(★★★★★お勧め)

前々回で作ったヘッドホンアンプの電源を見直し。
ACアダプタから可変レギュレータで電圧を落として給電してたのを、トランスからの電源へと改善。ボリュームも10kAから50kAへ変更。


電源強化

神レベルの音になった!やっぱり電源は大切だ。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年5月19日火曜日

NJM386(LM386)BTLアンプ

LM386を2つ使ってBTLアンプを試してみた。実際にはJRCのセカンドソースであるNJM386を使っている。
兄貴分のLM380のデータシートにBTL構成が載っていたから、そのまんま真似してみた。

データシートの抜粋

BTLだと、アンプから見た負荷がステレオの場合の半分になるため、アンプには厳しい構成だ。ステレオとの比較をシミュレーションでしてみよう。


評価回路

公平を期するため、ステレオ時は負荷4Ωとして、周波数特性がなるべく同じになるように入出力Cを調整してある。
負荷4Ωだと出力Cの容量が大きくなってしまう。BTLだと出力Cが無いため、入力Cで低域をカットしてある。


周波数特性

上がBTL、下がステレオ時。計算上は低域の減衰は同じなはずだが、やっぱりBTLの方が良く伸びている。逆に高域はBTLには位相補償がしてあるため、ステレオの方が若干伸びが良い。

歪率をシミュレーションすると。

・BTL
 8Ω負荷、2Vpp出力時:0.546875%
・ステレオ
 4Ω負荷、2Vpp出力時:0.741051%

BTLだと正負で歪みを打ち消すようで、若干の改善が見られる。

元々、エレキギターのような小出力かつ高出力インピーダンスな信号を増幅させるため考えた(パクった)回路であるため、オーディオ向けとは言えない。
ゲインが大きすぎるため、オーディオのライン出力だと、ボリュームを少し回すと爆音となり、すぐクリップするかICが燃えるかもしれない。。。
オーディオのライン出力にアッテネータを噛ませて音を聴いてみたが、普通に聴ける音であった。

オーディオ用途で作るのはお勧めしないが、マイクやギター/ベース等の微弱な信号を増幅するには良いかもしれない。その際は、このアンプの前段にインピーダンス変換が必要になるが。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ

2015年5月17日日曜日

Simple is Best! なヘッドホンアンプの作成(★★★★お勧め)

※記事の内容に間違いがあったので、一時的に非公開としてました。修正したので公開します。前記事より回路を変更し、特性が改善しています。

前記事のヘッドホンアンプを作ってみた。
今回の主役はこの子。


ご本尊

秋月で1個60円で売ってるIRLB8721である。ごく普通のNchパワーMOSFET。
最終的な回路は、電源系の回路を追加したのみ。


最終形

今回は、抵抗にタクマンREYを、入力Cにオーディオ用途で定評のあるパナソニックのECQVフィルムコン、出力Cにはニチコン自らハイグレードAudio用と謳っているMUSE KZを使ってみた。こんな実装。


パーツレイアウト

MUSE KZでかすぎワロタ。


試聴中


 MUSE KZ。。。

MUSE KZ。。。たかが容量470uなのに、となりのが2200uとか(笑)
耐圧の違いはあるけど、デカ杉。

入力も出力もパワー全開で連続運転しても、トランジスタ/MOSFET共に40度~50度なため放熱器は不要だろう。というか、もう放熱器を付けられるレイアウトじゃないし。

その音は、おそらくMUSE KZが支配的な音である。
回路的にはあまりHiFiでは無い※が、HiFi風な音が出てくる。恐るべしMUSE KZ。。。
アコギのバラードなんかは凄く雰囲気を出してくれて、このアンプに合っている。伊達に大きいだけじゃないようだ、MUSE KZ。

※シミュレーション上での歪みは、「Total Harmonic Distortion: 0.008997%」である(2Vpp/32Ω負荷の値)ので、決して特性が悪いわけではない。
回路規模にしたら、むしろ非常に良いのではないか。

ローコストでピュアオーディオ風味を楽しみたい人は作ってみるといいかも。


ポチっと押していただくと、僕のランキングが上がって創作意欲が湧いてくるんです(笑)
ご協力をお願いします m(_ _)m
☆にほんブログ村 電子工作
☆にほんブログ村 オーディオ