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2017年2月19日日曜日

アンバランスへ戻るため(安易に逃げるが★×5)

アンバランスも聞けるようにあれこれ試して、結局はデバイスの力を借りることにした。
常用のヘッドホンアンプでも十分なのだが、もっと簡単に良い音をということで、
あの秋月でも1個400円「も」するオペアンプである。
いつもシミュレーションしながら作るのだが、MUSES8820はspice modelを公開していない。しかし、NJRが公開しているオペアンプのspice modelは、NJM4xxxやNJM2xxxのシミュレーション上の違い、特に周波数特性の違いがほとんど無い。MUSES8820とNJM4580のデータシートを比べてみても、特性の違いはほとんど無い。むしろNJM4580の方が良い項目が多い?気がする。
ということで、NJM4580のspice modelを使ってシミュレーションし、作ってみたらバオポーラオペアンプを使ったヘッドホンアンプの定番のような回路になったというオチ。


回路図

回路図中の10uは、積層セラミックコンデンサである。電源部だからセラミックでもいいや。オペアンプ+インバーテッドダーリントンのバッファである。


パーツレイアウト

ディスクリートに比べると簡単。でもインバーテッドダーリントンの所とジャンパーが面倒かな。電源電圧を低め(±9V)に、出力抵抗を高め(10Ω)にしたから終段トランジスタとバイアス用のダイオードは熱結合は不要。精神的安定を求めたい人は熱結合してください。位相補償はしてないが、オペアンプ、トランジスタ、ヘッドホンらはほとんど発熱してないから発振はしてないようだ。NJRのオペアンプはなかなか発振しないイメージ。


実装後

アンプ全貌

その音は、いかにもHiFiステレオのそれである。
低音が力強く、全体的に勢いがある音で解像度も高いのではないだろうか。まさにNJM4580の超上位互換だ。


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2016年6月12日日曜日

【最終形】1815&1015、終段10パラのヘッドホンアンプ(★★★★★★お勧め)

1815&1015、終段110パラシリーズの最終形を示す。

回路図


パーツレイアウト図

出力段は省略のため図では5パラになっているが、トランジスタと抵抗を左右10セット並べること。
秋月の「片面ガラス・ユニバーサル基板Aタイプ」が丁度良いサイズだ。


アンプ部(2ch分)
パーツ個数備考
2SC1815(GR)4Hfe:300以上が望ましい。差動入力用
2SC1815(GR)20Hfe:200程度。出力段用
2SC1815(Y)4Hfe:100~170程度。定電流用
2SC1015(GR)2Hfe:300以上が望ましい。二段目エミッタフォロア
2SC1015(GR)20Hfe:200程度。出力段用
1SS1784
赤色LED 3mm2Vf:1.8V~1.85V(5mA)が望ましい
100Ω多回転半固定ボリューム2
4.7Ω、1/4Wカーボン抵抗40一般品でOK
220Ω、1/4Wカーボン抵抗4一般品でOK
510Ω、1/4Wカーボン抵抗2一般品でOK
1.6kΩ、1/4Wカーボン抵抗2一般品でOK
4.3kΩ、1/4Wカーボン抵抗2一般品でOK
3.3kΩ、1/4W金属被膜抵抗抵抗2一般品でOK。負帰還の接地抵抗
10kΩ、1/4W金属被膜抵抗抵抗4一般品でOK。負帰還抵抗、入力接地抵抗
100u/6.3V日本ケミコンKME。両極性4日本ケミコンKMEを指定。フィルムコンに劣らない
3.3pマイカ2セラコン不可
100pマイカ2スチコン、フィルムでも可。セラコン不可
0.1u積セラ4一般品でOK
100u/16V東信UTES電解4一般品でOK
6800u/16V東信UTES電解4一般品でOK
10k Aカーブ 2連ボリューム1好みなものを
パーツ表

2SC1815と2SA1015の実力を改めて知ることになる良いヘッドホンアンプだ。
たどり着いた先は、このアンプかもしれない。

ヘッドホンアンプはもう当分打ち止め、次はパワーアンプでも作ってみよう。


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2016年6月5日日曜日

【訂正】1815&1015、終段10パラのヘッドホンアンプの特性

前稿の「1815&1015、終段10パラのヘッドホンアンプ」をRMAAを使って特性を調べてみた。

前記事で位相補償用コンデンサを、セラミックコンデンサ(温度補償特性)から、マイカコンかスチコンへ変更した。
変更後のRMAAの結果はほとんど変わってないが(むしろ変更前の方が数値的には良い)、しかし音は全く違う。

※以下の測定結果は、セラミックコンデンサ(温度補償特性)のまま差し替えてない。

先ずはSummary

ノイズレベルとダイナミックレンジ、IMDにVery goodが入りましたー。
あと、クロストークにExcellentもらいましたー。


ノイズレベル

白が測定に使ったUSBオーディオ、緑が10パラである。10パラの方がノイズレベルが低い。。。50Hzの山はトランス電源からのノイズと思うが、-100dBレベルだから無問題だろう。


ダイナミックレンジ

ダイナミックレンジもUSBオーディオからほとんど劣化していない。
ノイズレベルもダイナミックレンジも数字的には1dBほど良い結果となっている。

2SC1815と2SA1015、まだまだ現役だ。侮れない。
そして、温度補償特性の積層セラミックコンデンサが使えそうことが分かった。マイカコンが高価なためこれは大きい収穫だ

やっぱり位相補償用コンデンサは、マイカかスチコンが良い。
温度補償特性の積層セラミックコンデンサは、低域の音が変だ。決して低域が出てないことは無いしノイズも皆無だが、フワフワしてるというか、不安な音だ。
温度補償特性の積層セラミックコンデンサは、電気特性的にはとても良いらしいが、アンプの音声信号が通る箇所にはやっぱり禁じ手だと思う。

3.3pと100pをマイカ(100pはスチコンかフィルムでも良い)へ変更したら、正しい音へなった。


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2016年6月4日土曜日

【訂正】1815&1015、終段10パラのヘッドホンアンプ

徐々に色んなトランジスタが入手困難になってきている。
そんな中で2SC1815と2SA1015は入手性が良く、UNISONIC TECHNOLOGIES社からセカンドソースも出ている。東芝がディスコンにしても、当分は生き残るであろう。
あと、高価なマイカコンやスチコンも、そう長生きはしないだろう。代替となると、フィルムコンになるのだが、数ピコ単位のものは存在しない。ここは、温度補償特性の積層セラミックコンデンサを試してみよう。
これらのパーツで良いものができれば、まだまだ当分ディスクリートなアンプ作成を趣味にできる。

1815&1015の10パラだ!
※位相補償用のコンデンサ、3.3pと100pを変更。

ごく普通の差動入力+エミッタフォロアに、終段を1815&1015の10パラにした、オール1815&1015なヘッドホンアンプだ。



壮観だ

別アングル

結構大きい

ファーストインプレッションはとても良い。
しばらく常用して継続評価してみよう。

位相補償用のコンデンサは、やっぱりセラミックコンデンサはNGだ。温度補償特性であっても。
音声信号を通る箇所にセラミックコンデンサは止めた方が良い。


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2016年5月5日木曜日

NJM386で両電源を生成し、汎用トランジスタを使ったローコストなヘッドホンアンプ

2SC1815/2SA1015と2SC2120/2SA950は、秋月で束で売られている汎用トランジスタである。その単価は8円~10円。カーボン抵抗なんて、秋月単価は1円である。これらのなるべく汎用品を使い、本格的なヘッドホンアンプを作ってみたい。

本格的なTr差動入力アンプ

12VのACアダプターを電源として利用し、NJM386で両電源を生成するのが特徴的だろう。アンプ部は、トランジスタの教科書に載ってそうなぐらいオーソドックスなものだが、トランジスタ差動入力+出力段がインバーテッドダーリントン接続トランジスタと本格的なものだ。


パーツレイアウト

南側に空き地があるから、色々と改造の余地がある。
頑張れば電源部を一緒にできそうだが、モジュール化しておいた方が使い回しができるため後々便利だ。
パーツレイアウトは、自分が利用するパーツで必ず現物合わせをすること。コンデンサ1つにしても、同じ容量・耐圧でも種類によってサイズはまちまちだし。


実装後

定電流源のリファレンスにLEDを使うと、音楽聴きながら眺めていても癒やされる(笑) が、外来ノイズを拾うかもしれないからフタはした方が良い。

どのくらいのコストになるのか、真面目に(笑)計算してみた。

アンプ部(2ch分)
パーツ個数単価価格購入先備考
2SC1815(GR)41040秋月Hfe:300以上が望ましい
2SC1015(GR)21020秋月Hfe:300以上が望ましい
2SC1815(Y)6848秋月Hfe:100~200。適当
2SC1015(Y)21020秋月Hfe:100~200。適当
2SC2120(Y)21020秋月Hfe:100~200。適当
2SA950(Y)21020秋月Hfe:100~200。適当
1N4148428秋月
赤色LED 3mm2510秋月Vf:1.85V(5mA)前後が望ましい
0.1u積セラ41040秋月
100Ω多回転半固定ボリューム280160秋月
1/4Wカーボン抵抗24124秋月出力抵抗を10Ωx2個を並列とした場合
10k Aカーブ 2連ボリューム1145145マルツ
3.3pマイカ2200400ラジオデパート
100pポリプロピレンフィルム21632千石
100u/6.3Vニッケミ無極性電解4416千石
4700u/10V東信UTES電解474296千石
小計1299
電源部
パーツ個数単価価格購入先備考
NJM386BD15050秋月LM386でも可
1/4Wカーボン抵抗111秋月
赤色LED 3mm155秋月色は好みで。高輝度の青がクール
1MΩ多回転半固定ボリューム18080秋月
100u/16V OS-CON250100秋月
小計236
合計1535

回路図にあるものだけでこれぐらい。マイカコンだけはどうしても高価になってしまう。ここに積セラは禁じ手だからしょうがない。実際には基板や線材やターミナル、ジャック類、ACアダプター、ネジやスペーサー類、アルミケースやボリュームつまみ等が必要。
また、束で売られてるものがあるため、この表の単価で買える訳でもない。
(100u無極性の電解コンは、オーディオ用と騙されてメタリックグリーンのヤツを使ってはダメだ。無用な味付けしてあり、音が曇ってしまう)

しかし、アンプ部以外は使い回しができるし、余ったパーツでもう1つ、改善点を見いだしてもう2つ、3つ…と作りたくなるから、初期投資としては高くはない。
例えば、定電流源のリファレンスをLEDじゃなく、ツェナー+コンデンサにしてより正確で安定的な定電圧にしてみたり、出力段をダーリントンの2~3パラへしてみたり、電源部のコンデンサを汎用大容量電解コン+積セラへ変えてみたり(この回路ではOS-CONだけで済ませてる)。

その音は、2SC1815/2SA1015らしい野太い元気な音である。一晩エージングすると音が変化し、野太さが減り、繊細さが増していた。
前稿のヘッドホンアンプと比べると劣るものの、コスパはとても良いと思う。
材料は安いが、労力はプライスレスである。

初心者の人でも、今後のベースとなるプラットホームができるから作って損はないのではないだろうか。
1つプラットホームができると、後はアンプ基板だけ作って取っ替え引っ替えできるから、きっとアンプ作りの蟻地獄にハマってしまうであろう。

追伸)
このローコスヘッドホンアンプ、前稿の物量ヘッドホンアンプより電気的な特性は優れている。聴覚上は物量ヘッドホンアンプの方が遙かに良いのにも関わらずだ。実はなかなか侮れないローコスヘッドホンアンプなのだ。


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2016年2月1日月曜日

オペアンプ+ダイヤモンドバッファなヘッドホンアンプ。その2

前回投稿した回路で実際に製作、特性を測定してみた。


実装後

測定は、USBオーディオI/FにBEHRINGERのUCA222を、アプリケーションはRMAAを使う。緑線がUCA222、白線がこのアンプ。
ちなみに、UAC222は色違いなだけで中身はUCA202と同じだそうだ。
ダイヤモンドバッファを構成するトランジスタは、熱結合してあるのが分かるだろう。
この状態で、出力段のトランジスタの温度は40度~50度で均衡する。熱結合しないと、出力段のトランジスタC2120/A950が熱暴走するかもしれない。

機器の接続方法は、PC - UCA222(OUT) - (IN)当該アンプ(OUT) - (IN)UCA222。
※LoopBackとは、PC - UCA222(OUT) - (IN)UCA222。つまり、自分の出力を自分の入力へ繋げる。

TestこのアンプUCA222のLoopBack
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB:+0.08, -0.10+0.11, -0.08
Noise level, dB (A):-89.5-89.3
Dynamic range, dB (A):89.789.5
THD, %:0.0340.038
IMD + Noise, %:0.0570.057
Stereo crosstalk, dB:-87.9-89.7
サマリー

なんだか、UCA222単体よりもこのアンプを噛ました方が特性良くなってるじゃねw


周波数特性

UCA222の出力とピッタリ重なって、アンプによる劣化無し。
※高域の波打ちは、UCA222の癖である。念のため。


ノイズレベル

UCA222のノイズをそのまま拾ってる感じ。


ダイナミックレンジ

UCA222の(略)

つまりは、UCA222ではちゃんとした測定ができないレベルで特性が良いということだ。
周波数特性とダイナミックレンジに出ている50Hz付近の山は、AC100Vからのノイズが影響していると思われる。JJは関東住みなので。
アルミケースの蓋を開けたまま測定したのが要因の一つかもしれない。蛍光灯やら何やらから飛び込んで来たか。

聴き込んでみた結果、その音は測定結果通り、ダイナミックレンジが広くノイズが皆無で、エッジが効いたサウンドだ。エッジは効いてるが聴き疲れはしない。クラシック音楽を聴いてると心地よさに居眠りしてしまうほど自然な音である。
NJM4580の性能を全て引き出したような気がする。

この回路の特徴は、音声信号ラインに「直列に」コンデンサが入ってないこと、位相補償をする代わりに入力時点でローパスフィルタにより高域を減衰させていること、出力段にダイヤモンドバッファを使い低歪を実現していること。
これまでの実験より、ヘッドホンアンプ程度の出力ならば、同等出力のバッファ回路なら、一般的なバイアス作ってプッシュプルより、ダイヤモンドバッファの方が歪率が低いようだ。

また、バイポーラ入力なオペアンプでも入力抵抗を高くでき(入力に並列な抵抗を入れてないため)、出力オフセットをゼロに合わせ込むことができるのも特徴だ。


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2016年1月31日日曜日

オペアンプ+ダイヤモンドバッファなヘッドホンアンプ。その1

オペアンプにダイヤモンドバッファを足してヘッドホンアンプを作る。
オフセット調整回路も付けてみた。

回路図

電源は前に作った両電源回路を流用。
これ、ACアダプタから手軽に両電源が生成できるから超便利。


評価回路

2SC2120/2SA950の代わりに似たような特性のBC337/BC327を利用する。


周波数特性

歪率

Total Harmonic Distortion: 0.000017%。
いいねー!


パーツレイアウト

一聴した感想は、とにかくクリア、超絶クリア。
明日、特性を測定してみよう。


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2016年1月17日日曜日

ACアダプタ(12V)を利用した1815/1015ヘッドホンアンプ(★★★★お勧め)

1815/1015がいっぱい余ってたからヘッドホンアンプを作ってみた。
トランジスタは1815/1015しか使わない縛りで。


アンプ部は1ch分のみ

電源部は前回のを使い回し。
トランジスタが1815/1015だけに、終段はダ-リントン接続&2パラレルで出力の分散を図る。
シミュレーションで評価してみた。


評価回路


周波数特性

とっても素直なカーブ。
全高調波歪は、Total Harmonic Distortion: 0.000190%。


出来た


Test1815&1015_HPABEHRINGER_LoopBack
Frequency response (from 40 Hz to 15 kHz), dB:+0.08, -0.10+0.11, -0.08
Noise level, dB (A):-89.2-89.3
Dynamic range, dB (A):89.489.5
THD, %:0.0530.038
IMD + Noise, %:0.0570.057
Stereo crosstalk, dB:-87-89.7
特性を実測

ノイズレベル

もちろんシミュレーション結果より悪いが、測定の間に入ってるUSB-DACからの劣化は少ない(ノイズレベルなんてほぼ変わらない)。


パーツレイアウト

ディスクリートはパーツが多くて面倒だけど、オペアンプベースのより音が出た時の達成感はハンパない。
1chあたり、11個もトランジスタを使ってるからね。でも1815/1015だからローコスト。

音は。。。超汎用トランジスタ1815/1015侮るなかれ!


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