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2014年11月3日月曜日

【更新あり】ClassAAポータブルヘッドホンアンプ(★★★お勧め)

ClassAAにバッファを噛ましてポータブルなヘッドホンアンプ(ポタアンってやつね)を作ってみた。
これは、LME49740ありきで作ったようなものだが、LM324でもかなりな音がするからビックリである。LME49740が入手できない人はLM324でも作る価値あり(ちょっとブーミーだけどね)

むしろLM324の方が音がいいかもしれない。糞耳もここまできたか(笑)

これが回路図。色々と見慣れないパーツがあると思う。

特徴としては、4回路入りのオペアンプを使い、片Chに初段と二段に2個使ってるのと、二段目とホイートストンブリッジの間にバッファを噛ましてること。そのバッファのトランジスタにBC337/BC327を使っていること、それとLT1010を使って正負電源を作ってるところ。LT1010のデータシートのアプリケーションインフォメーションには、"Supply Splitter"というサンプル回路が載っていて、それをまんま真似てみた。

トランジスタが舶来品になったのは、足の並びが都合良かったため。最初は2SC2120/2SA950で設計してたんだけど、足の並びが合わなくてもう2列を削減できなかったためである。。。

JJの実装技術ではこれが限界一歩手前かもしれない(笑)
裏はケーブルで大変なことになっている。同一基板に入出力とボリュームとスイッチと電源が乗っかると配線が大変よねー

全体像。後ろに写ってるケース、「テイシンTB-59B薄型タイプ」に入れる予定。
穴開けがめんどい…

006P電池を使った、たった±4.5Vの電源だが、ClassAAらしくメリハリがある綺麗で、かつバッファのおかげかパワフルな音だ。iPodだと色んな楽器が鳴ると音が混ざって聞こえるのに、こいつは混ざらず分離して聞こえる。音の広がりも全然違い、iPodが頭の中心で鳴ってるのが、こいつは耳の横まで広がる感じ。

006P電池を使っているが、LME49740の定格が±17Vだから電解コンの耐圧を上げれば、ACアダプタ利用で据え置きとして作ってもいいかもしれない(LT1010の定格は±22V)。

早く箱入れせねば。
通勤時間が楽しみになりそうだ。

もし作ってみたいという奇特な方がいれば、パーツ表とパーツレイアウトを公開するので、その旨コメントくださいな。


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2014年10月22日水曜日

【訂正記事 完結】ClassAA再び。パワーアンプ編(★★★★お勧め)

前回の投稿より、

R1~R4全ての抵抗の誤差が5%の場合、

R1*R3=R2*R4

が成り立つためには、R3が約±2Ωの調整が必要なことがわかった。
しかし、10Ωを中心として±2Ωとすると、12Ωの可変抵抗器(それも多回転)が必要となる。しかし、そんな都合の良いものは存在しない(あるかもしれないがたぶん高価)。

ここでR3の理想的な回路を考えてみる。実はR3は10Ωを中心として±2Ωが可変であればいいのである。したがって、
これがR3の理想的な回路だと思う。この合成抵抗の抵抗値の範囲は、
8.2Ω~11.79Ωであるので、前回の投稿のR3の最適値範囲を完全にカバーしている。それに加え、10Ω可変抵抗器での調整幅が2Ωになり、超精密な調整が可能となる。

が、しかし!

既に回路を実装済み、かつ、Wブリッジ部分は混み合っており、今さら抵抗1本と多回転可変抵抗器を実装する場所が無い。。。

そこで、次のように妥協した。
つまり、R1の抵抗値を少し大きくして、R3を10ΩのVRとするのである。
結局は、R1*VR3=R2*R4さえ成り立てばいいのである。ホイートストンブリッジのテクニクスが考えた黄金比は崩れるが、JJには黄金比の論理的理由が分からないからいいのだ。

この変更により、VR3は、

最悪ケース1最悪ケース2
最大値最小値
R2(33Ω)34.6531.35
R4(0.1Ω)0.1050.095
R2*R43.638252.97825
最小値最大値
R1(0.39Ω)0.37050.4095
VR3(10Ω)の最適値9.8198380577.272893773

となるので、完全に調整範囲内に入る。

ということで、修正後の回路図。
Wブリッジ部分のみ修正。

パーツレイアウト図は、、、
Wブリッジ部分が重なってるやん!
※NJM7915部分も重なってるが、この重なってるコンデンサってタンタルコンだから実際はずっと小さいんですよ。


いや、既に実装済みだもんで、分かってますよ、無理矢理ですよ。
ここはJJの実装技術を屈指してと。

先ずはポテンショメータ(多回転可変抵抗器)の下準備。真ん中の端子は予めどちらか一方の端子と接続しておく。

Wブリッジの実装部分はこんな感じ(笑)
この投稿は、既に実装した人向けに書いてある(あまりにも申し訳ないので…)から、新規に実装する人はちゃんとレイアウトを引き直してね。

Wブリッジの調整方法であるが、一端ブリッジに繋がっている全ての線(パターン)をカットして、
この状態でポテンショメーターを回し、電圧がゼロになるように調整する。
その後は、一端カットしたパターンを再度繋げて終わりである。

出来上がったアンプの全貌。
回路正面見えるアングル。

回路背面が見えるアングル。

ホムセンのL字金具が良い仕事をしている。
見ての通り、オペアンプとパワーオペアンプ以外は全て一般品である。
抵抗はカーボンに酸金、電源用の電解コンは一番安い一般品。
この中で一番高価なのは、やっぱり大きさに比例してトランスだ。でも、やっぱりトロなんとか、なんとかコアと違っていたって普通のトランス。
あっ!ボリュームにちょっといいの使ってた(笑)

今回の修正の結果としては、

この修正前は初段のオペアンプがギリ触れるぐらいアッチッチだったのが、ほんのり温かい程度までに下がった!

良かった、大成功。やっぱりいい加減に作っちゃダメよね。反省。。。

相変わらずClassAAの音は素晴らしい。終段オペアンプの出力が最大2Aなため、パワーアンプとしては小出力であるが、全くそれを感じさせない。
究極のClassAAヘッドホンアンプ編でも使ったが、マジ鳥肌

このアンプはLM675TをClassAAで試すための、少々企画モノと考えている。
そして、まだこのアンプには改善点があるのだ。
それは、究極のClassAAヘッドホンアンプ編と同じロジックにすること。

つまり、今はオペアンプの1回路をボルテージフォロアで眠ってもらっているが、こいつをバランサーとして、終段(というか、Wブリッジの前)に大きな電流を流せるトランジスタなりFETでバッファを付けることである。

現在、お気に入りのサンケン製トランジスタで構想中。。。
おそらく、究極のClassAAパワーアンプとなり、お勧め★が1つ増えるはず!


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2014年10月20日月曜日

【訂正記事その1】ClassAA再び。パワーアンプ編

今回のパワーアンプ、ホイートストンブリッジが崩れると初段のオペアンプが過負荷になる可能性が分かった。ここに訂正する。
もし実装前なら中止、実装後ならごめんなさい。。。

下図に今回のホイートストンブリッジを示す。
ホイートストンブリッジの前提は、

R1*R3=R2*R4

である。これが崩れると、ホイートストンブリッジの性質を失ってしまう。
この性質というのは、A-B間の電圧がゼロになることである。

ここで、全ての抵抗が誤差5%だとすると、次の2つの最悪ケースが考えられる。

最悪ケース1最悪ケース2
最大値最小値
R2(33Ω)34.6531.35
R4(0.1Ω)0.1050.095
R2*R43.638252.97825
最小値最大値
R1(0.33Ω)0.31350.3465
R3(10Ω)の最適値11.605263168.595238095

最悪ケース1は、R2とR4が最大値、R1が最小値のケースである。この場合のR3の最適値は、約11.6Ω。
最悪ケース2は、R2とR4が最小値、R1が最大値のケースである。この場合のR3の最適値は、約8.6Ω。

したがって、R3は±約2.0Ωの幅を持たせないといけない。つまりR3を可変抵抗器として、ホイートストンブリッジが成立するようにR3を調整する必要がある。

ヘッドホンアンプ程度なら誤差1%の金属被膜抵抗も使えるし、たとえ1%の誤差範囲で最悪ケースになっても、そこまで問題にならない。少々オペアンプが頑張れば良い。

ただし、パワーアンプになると扱う電力が大きいため、最悪の場合はオペアンプが昇天する可能性がある(たぶん)。そもそもホイートストンブリッジが成り立ってないなら、そのご利益にも預かれないし。

回路の見直しと、調整方法の検討をして、出直してきます。。。


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2014年10月14日火曜日

LM324N使用、ClassAA 3パラヘッドホンアンプの構想。

もう少しClassAAに拘ってみるとする。今度はヘッドホンアンプ。

単純に2つのオペアンプだと面白くないから、電流増幅部をパラってみる。
これにうってつけのオペアンプがある、そうこいつだ、LM324N(笑)
1パッケージあたり25円、1回路あたり6.25円という、庶民的というか底辺なオペアンプだ。
1chあたり1つのパッケージとすると、オペアンプ4つ入りなので必然的に電流増幅部は3パラになる。

こんなんできました。
これ以上ないほどに単純にパラレル。
一応、シミュレーションはしてみるか…

LTspiceによる評価回路。本当に単純にパラっただけだ。
さっそくシミュレーションしてみる。

先ずは周波数特性。ClassAAの特徴なのか、やっぱり100MHz付近に山がある。まぁ、そんなに鋭くないし、位相補償は入れないでおくか…

2Vpp時の出力波形。綺麗にサイン波が出ている。この時の初段の出力電流は、

最大500uAである。
少なっ!ClassAAの特徴がもの凄く出ている結果だ。

歪率はどうだろうか。
これは出力が1Vpp時の歪率である。
Total Harmonic Distortion: 0.000196%
まぁ、オペアンプがアレだし、ClassAAでもこんなものか。最近、下4桁までゼロでないとイマイチ感が出てきた。

ちなみに、2Vppまで出力を上げると、
Total Harmonic Distortion: 0.000394%
それなりに悪くなるが、下3桁ゼロはキープしている。

ClassAAは、ホイートストンブリッジの精度が肝であるので、不本意ながら今回はカーボン抵抗は止めて精度の良い金属被膜抵抗を使ってみよう。

さて、明日から部品集めを始めるか。


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